☆CBR1100XX国内仕様試乗


 ホンダのスーパースポーツの旗艦CBR1100XXの、国内仕様プレス向け発表試乗会が3月27日、箱根で開催された。ホテルの駐車場には上の左写真のように、早朝から磨き上げられたブラックバードが整然とならぶ。ド新車ではあるが、本田技術研究所の所員により慣らし運転済み。メーカーの試乗会とは、こういうものだ。
 輸出用01年モデル同様に、カウルスクリーンの30mmアップでウインドプロテクション効果は若干だが向上。メーターは一新され、速度計がデジタル表示になっていて、これなら180kmまでしか表示できない国内仕様でも貧相さはない。中央写真は輸出仕様のもの。
 国内仕様ならではの装備には、ハザードスイッチの追加など豪華仕様の部分もあるが、肝心なのはパワーだろう。カムシャフトの変更に始まり、吸排気系も絞られ、100馬力に抑えている。右写真をクリックすればわかるが、スロットルボディにはほぼその半分を覆う仕切板が入っている。
 走らせてみれば、操縦性関係は輸出仕様と同様で、初期型XXとは違いほとんど普通のスポーツ車と同じ感覚でコーナリングできる。しかも、荒れた路面をハイスピードで走ったときにはじつに見事なスタビリティを発揮し、剛性一点張りのサーキットライクなバイクたちとは違う特性が、キッチリと磨かれ進化しているのを感じた。乗り心地もよい。エンジンも、トップギヤ2000rpm=60km/hでさえ、スムーズなだけでなく、ビッグバイクらしい味わいがあり、ここは輸出用以上。ただし、8000rpm以上でのパンチのなさは歴然だった。
 8000rpm以上など日本の法定速度では……という論議は無意味だ。実用性を語るならばそもそも、こんなバイクはいらないのだから。国内仕様なら、クレームや部品供給での安心感が格段に高い利点を取るか、110万円の価格なら逆車を選ぶか……。
 国内仕様と逆車の、どちらを買うかは人それぞれの判断だ。それとは別の次元で、僕はホンダがあえてXX国内仕様を販売したことを、高く評価する。この手の、超高性能指向の旗艦が正式に国内認可されたのは、初めてなのだ。今後はCBR900RRも、YZF−R1も、ZX−12Rも、GSX−R1000も、何でも認定が通る理屈。その突破口を開いたホンダと、申請を受理した当局の新しい担当官に拍手を送りたい。
 不自然な「自主規制」と何でもありの輸入車&逆車が、同じ道路で混在するネジレ現象をなんとかしたい。これが関係者の願いだったのである。XX国内仕様販売など、それ自体はメーカーとしての商売になるとは思えない。これを突破口に、馬力規制のほうもなんとかしたいと考えているはずである。
 このブラックバードの国内仕様がどれだけ売れるのか、不明瞭だ。他のメーカーもこうしたバイクの国内認定を取るのか、これも不明瞭だ。しかし、これをキッカケに時代の流れが少しでも変わることを、僕は願っている。