☆2004年型ビューエル発表

 HDJ(ハーレーダビッドソンジャパン)より、2004年型のビューエル・ラインナップが発表された。注目は、排気量を拡大して強化されたXB12R、及び同様のエンジンを搭載するネイキッド版のXB12Sである。エンジン以外にも、細部に改良が加えられている。ビューエル独自の思想によるスポーツ性の進化に期待が高まる。
 ビッグマシン誌8月号には、すでにアメリカでの試乗速報も掲載されているが、ここではXB12Rについてオフィシャルなプレスリリースを、ほぼそのまま掲載する。12Rと同価格で同日に発売されるXB12Sに関しては省略した。
 継続販売されるXB9RとXB9Sは、2004年モデルとして細部に改良を受け、12Rと同日に日本での出荷が開始される。ともに希望小売価格は139万8000円。こちらは、従来型からの変更点のみを抜粋した。

*************以下HDJのリリース***********


●2004年型XB12R

平成15年7月14日
Buell ファイアーボルト XB12R
2003年7月23日 デリバリー開始!!

 ハーレーダビッドソンジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:奥井俊史/オクイトシフミ、以下HDJ)は2003年7月23日よりビューエル2004年新モデル、ファイアーボルトXB12R の契約正規販売店向け出荷を開始する。希望小売価格は159 万8000 円。


●力強いスポーツ・パフォーマンスを披露する ビューエルの新モデル、
ファイアーボルト XB12R
2003年7月14日、ウィスコンシン州イーストトロイ発――

 ビューエル モーターサイクル カンパニーはスポーツバイクライダーにアメリカン・マッスルを彷彿とさせる新モデル、ビューエル ファイアーボルトXB12R を披露した。ファイアーボルトXB12R は、オリジナルのファイアーボルトXB9R のもつ「脳と直結したハンドリング」と「革新的な技術」に、101 馬力の最高出力と、タイヤが捩れるほどの109.7Nm ものトルクを誇る空冷1203cc V ツインのトルク・モンスターエンジンを搭載したモデルである。
 ビューエル モーターサイクル カンパニー 会長兼最高技術責任者、エリック・ビューエルは次のように語っている。
「我々はスポーツバイクとして究極の機能をファイアーボルトXB9R に与えた。ファイアーボルト XB12R の新しいエンジンは、ほとんどのスポーツライダーの要求に応えることができるパワーを兼備えている。このパワーはまた、最高出力のみならず、どんな状況下でも地面を蹴り即座に加速する、中速域での十分以上のトルクをも意味している。」

《トルク性能》
新モデル ビューエル ファイアーボルトXB12R の心臓となるのは、ファイアーボルトXB9R でデビューした984cc エンジンをベースとする、依然として極めて軽量な、DDFI搭載の空冷45 °、1203cc の V ツイン・エンジンである。XB12Rのエンジンのストロークは79mmから97mmになった。ボアは従来通り89mm 、圧縮比は10 :1である。
 より広いトルクバンドの獲得に向け、この新しい1203ccエンジンは新技術、ビューエル・インターアクティブ・エグゾースト・システムを搭載している。これは、電動式のアクチュエーターを使用してマフラーに内蔵されているバタフライバルブを作動させる機構であり、マフラー内の2 本の排気管への排気の流れをこのバルブでコントロールすることによって、排圧を最適化させ全域に十分以上のトルクを引き出させることに成功している。ECM (電子制御モジュール)がエンジン回転数およびスロットルポジションを監視しており、ライディング・コンディションに応じてトルクやパワーが最適化されるように、この排気バルブのコントロールを司っている。たとえば、スロットルを大きく開けたときには、排気バルブは低回転域から開放され、排圧を適度に逃がすことによってエンジン回転数はより軽やかに高速へと駆け上っていくのである。排気バルブは中間域ではスロットルレスポンスに優れるトルクを引き出すために閉じられているが、ひとたび高回転域に入れば再び開放され、最高出力を発揮していくのである。
 ビューエル・インターアクティブ・エグゾースト・システムは、ファイアーボルトのもつ深く豊かに響く排気音を一層充実させている。このシステムの一部として、ヘッダーパイプ(エキパイ部)の直径は1.5 インチ(約38.1mm)から1.75インチ(44.45mm)に拡大された。また、このシステムでは吸気スロットルボディの直径は45mmから49mmに大径化され、強烈な1203cc のエンジンのトルクに対応するための、強化クラッチスプリングと14mmピッチの新ベルト・ドライブが採用された。一次駆動比は1.68 :1から1.50:1に改められた。5 速のトランスミッションギア比は変更されていない。
 新設計の1203cc エンジンは、XB9R の エンジンと物理的なサイズについてはほぼ同寸であるので、トルクウェイトレシオはさらに優れた数値となる。ハイフロー・ヘッドと軽量のバルブトレインはエンジンに歯切れのよいレスポンスを与え、同時にその強烈なパワーはビューエル・インターアクティブ・エグゾースト・システムと遊びなく張られたベルトドライブの恩恵もあって、スムーズ且つ安定して提供されていく。

《技術のトリロジー》
ファイアーボルトXB12R は、ビューエル独自の設計思想である「技術のトリロジー」こと、高剛性シャシー、質量の集中化、バネ下重量の軽減 を、最新技術と共に高次元で具現化している。
 高剛性のアルミニウム製フレームは極めて軽量で、機能的に高剛性であるのと同時に、約14L の燃料タンクの能力も兼ね備えた構造を誇っている。フレームを燃料タンクにしたことにより、著しい低重心化と質量の集中化が高いレベルで実現、より一層「バイクがライダーの脳と直結した走り」を可能にしている。また、ビューエルならではのエンジンの下に配置されたマフラーは、さらなる質量の集中化と低重心化に貢献している。高剛性のアルミ製スイングアームはエンジンオイルタンクの機能を兼ね備え、フルアジャスタブルのショーワ製ショックアブソーバーにより車体に固定されている。
 オリジナリティ溢れるZTL ブレーキシステム(ゼロ・トーショナル・ロード=ねじれ荷重ゼロ)を持つフロントブレーキは、ホイールのリムに近く搭載された大径375mm のブレーキローターを、通常とは逆に内側から6 ピストンキャリパーで締め上げ、事実上フロントホイールのねじれ荷重をゼロとしている。この機構はまたホイールの剛性をぎりぎりまで低減させる事を可能とし、アフターマーケットのマグネシウムホイール並にまで軽量化されたフロントホイールが、バネ下重量と慣性質量の大幅な削減に大いに貢献している。
 フロントにはフルアジャスタブルの41mm ショーワ製の倒立フォークを採用している。他に類を見ない21度のキャスター角と83mmのトレール、圧倒的にコンパクトな1320cmのホイールベースをもつ独自の思想で設計されたシャシーは、ファイアーボルトXB12Rの持つ並外れた俊敏性を可能にしている。フロントホイールへは52%の荷重が与えられ、これがGPレーサーのような素早く、かつ自然なステアリングフィールを生み出し、ビューエル以外のいかなるスポーツバイクでも成し遂げることが出来なかった圧倒的にタイトなラインでどんなコーナーをも苦もなくクリアしていくハンドリングを生み出した。

《格段にセクシーなスタイリング》
 万が一ファイアーボルトのもつパフォーマンスと技術がライダーの注目を十分に集めることが出来ないとしても、このスタイリングを無視することができるライダーは皆無といってよいだろう。ミッドナイトブラック、またはレーシングレッドの2 色が用意された2004 年モデルのXB12R には、グラファイト・グレーに塗られたフレームとスイングアームが奢られ、クラッチカバーやカムカバーといったエンジン部分にはメタルトーン・ゴールドの専用色が施され、琥珀色のウィンドスクリーンとXB12R 専用のグラフィックが与えられている。キャストホイールも専用色で、トランスルーセント・ゴールドと呼ばれるその塗色は深みのある高級感溢れる色合いを為して車体にフィットされ、見る角度によって色彩が微妙に変化する楽しみまで与えられている。シート表皮も差別化され、カーボン調の高級感ある仕上げとなっている。
 隙のない高級感と十分な装備、乗り手を満足させる仕上がり。そして、底知れぬまでの潤沢なトルク。2004 年モデルビューエル ファイアーボルトXB12R は、スポーツファイター・カテゴリーのトップに立つために造られたのである。


●2004年型XB12S




●2004年型XB9R



《2004 年モデルの改良点》
2004 年モデルファイアーボルトXB9Rに施された改良点は以下のとおり。
・ 視認性を高めるため、ステーをより長く頑丈に改良したミラー。
・ ブラケットを2 インチ(約5cm )下げ、タンデムライダーの快適性を向上させたパッセンジャー・フットペグ。
・ 耐久性向上(推奨交換時期は24,000km から40,000km へ)のため、ベルトのピッチを11mm から14mm に広げたドライブベルトシステム 。
・ 整備性向上のため、ドライブベルトの変更に合わせてベルトガードのデザインを一新。ベルト変更による重量増加をオフセットしている。
・ より確実なシフトチェンジのため、トーペグ先端の構造にこだわって設計変更されたシフトペダル。

なお、上記の改良点はファイアーボルト XB12R にも共通している。


●2004年型XB9S



 新型XB9Sでは、9Rと同様の改良に加え、従来型より以下の変更点がある。

《より低く、より気軽に》  2004年モデルライトニングXB9S は、専用設計のサスペンションの採用により、より低いシート高を実現した。日本向けに、本国仕様よりも約1インチ(25mm)低いシートをまとって登場した2003年モデルに比べ、さらに約0.5インチ(14mm)下げられたヒップポイントは、ビューエルに憧れる多くの女性や初心者に大いなる安心をもたらすことだろう。このローダウンにより重心は一層路面に近づき、一方でサスペンションの能力は何ら犠牲にすることなく他の機種と全く同様にビューエルならではの楽しみを提供しているのである。

<以上>