☆1月30日 のほほん桜海老賞味会



 2005年のSALIDAは始動が早かった。恒例の厳冬期ツーリングパーティーの前の、1月に早々と第1回めのイベントが開催されたのである。といっても……じつはこれ、SALIDA常連の相模線氏が企画したものであり、そこにチャッカリtsujiが便乗したのだったよ、ありがとね相模線。
 題して『のほほん桜海老賞味会』……って、勝手にtsujiが付けたタイトルではあるが、悪くはなかろう相模線どの。彼は毎年この季節、歴史ある宿場町の東海道は由比に、駿河湾名産の桜海老を食しに行くのが習わしとなっているらしい。そこにSALIDAでの公募をかませた結果、tsujiを入れて総勢17名の賑やかなパーティーとなった。冬でも比較的暖かい、沼津から由比周辺の茶畑を荒らしまわり……ではなくて、のんびりと散策しつつの、富士の勇姿や駿河湾の輝きが素晴らしかった。桜海老も、ほんと旨かった。さらにtsujiとしては、今までとは違う方々に多数お会いできたのがとっても嬉しかった。以下は、そんなパーティーのレポートである。


●なんて暖かいのだ!


 東名の沼津インター近くにあるコンビニに、続々と集結する面々である。じつは、元々の計画では小田原に集合し、箱根峠から秘密の道を抜けて、と考えていた。tsujiも相模線と一緒にロケハンに行き、楽しみにしていたコース。だが、イベント前の1週間に2度ほど雪が降り、しかもこの日は寒波襲来で昼でも気温は5度とかの予報。直前に地元のパンク氏が見に行ったところ、とてもじゃないが危険ということで、急遽ここへの集合となったのである。実際、東名で箱根越えをしてきたら、高速道路でも路面には大量の融雪剤がまかれており、集まった面々のバイクのタイヤも真っ白状態。まあ寒いのは覚悟してきているから……あれ??? 沼津は以外と寒くないねえ。


 御一行様は、相模線/パンク/tsujiの誘導で愛鷹山あたりの南斜面中腹あたりへ向かっていった。最初は普通の道だったが、やがてどんどん細くなり、茶畑に突入。農道状態のところをどんどん走る。やがて陽光にきらきらと輝く駿河湾が垣間見え始める。そして、山のど真ん中に突如表れる広くて立派な道へ誘導された御一行は、眺めのいい日溜まりで休憩。道は広いけど誰も来ないから、ノンビリのびのびでありまする。でも、ここはどこ? これって何???


 じつは、皆の衆がいるところは陸橋で、その下はこうなっておる。かの第二等名高速道路の工事現場だったのだ。この日は日曜日なので作業はしていなくて、写真はロケハン時のもの。ウイークデイはこのように、巨大な作業用の20t(?)ダンプが全開で走り続けているのだよ。


 どうじゃこの景色。ベタ凪の駿河湾が穏やかな陽の光を受けて輝く、左手前は沼津の街であろうか、そして海の向こうには伊豆半島が横たわる。何もないところではあるが、面々は飽きることもなく日向ぼっこと語らいの時間を愉しむ。広い道の正体は、第二東名の工事開始用アプローチとして作られたものだった。
 しかし、暖かいねえ。バイクで走っているときはともかく、歩きまわったりバイクをとりまわしていると汗ばむほどであるホント。この周辺がいくら暖かい場所だとはいえ、これは普通ではない。何しろ1月である。さらに寒波も来るはずだったのだが、予報は大ハズレ。もちろん拙僧が前夜、剃刀にて剃髪したおかげであるぞ感謝せよ皆の衆。ってことなのだが、ていねいに剃髪しすぎたかもな暖かすぎじゃ身に付けた厳寒期装備が無駄である。いやいや、贅沢を言ってはいけない。いや気持ちよい。


 その後も延々と続く茶畑の迷路を走りまわる。ときには、まだ道路部分が載っていない第二東名用の柱も表れる。なんとも異様。ほとんど『2001年宇宙の旅』に登場するモノリスである。ここで工事が中止になり人類が滅びれば、一千年後に発見した宇宙人はこれを何と思うであろうか、なんて考えながらtsujiは走っておりました。


 茶畑は、この季節だから緑はさして美しくない。5月ごろの収穫に備え、枝の先をキッチリ刈り込んであるから、なおのこと茶色っぽい。こうしてあるから美味しい新茶の葉が出てくるのだ。ただ、刈り込み機械を入れやすいように畝の形は見事にそろえられている。そして、走り抜いてきた茶畑からは海だけではなく、富士山も頻繁に見えていた。これもじつに楽しいことだった。
 ただし中央写真はインチキで、ロケハン時に箱根峠付近で撮ったもの。それでも右の記念写真の後方にはしっかりと顔を出している……と言われないと分からないくらいにしか写っていない残念至極。写りにくいんだよねこういうの。皆の衆に露出を合わせると、真っ白な富士山は空に溶け込んでしまう。とくにデジカメはこのあたりが不得意。まあ、拙僧の技量とカメラのグレードの問題もないとは言えないのだが……悔しっ!


 記念写真を撮ったこの絶景場所でも、皆の衆は日向ぼっこと語らいの、贅沢な無駄時間をタップリとお愉しみである。何やら集まっておるなぁ? ふんふん、パンクの年季の入ったドゥカティ916が珍しいのか、誉めているのか、ケチつけてるのか、なんだかよくわからんが、話の題材なんてみんな、どーでもいいのである。気持ちのよい無駄時間を共有できていることで満足なのである、いや満足。


●お待ちかねの桜海老じゃっ!


 日向ぼっこを適当なところで切り上げた、その理由は腹がへったから。では、というわけでやってきました旧東海道にある由比の宿。趣のある板塀の前に近代的なバイクというのも似合うね。
 ここの名物が桜海老。このあたりの駿河湾でしか捕れない名物である。その名の通り桜色をした小さな海老なのだ。詳しくはこちら>>>http://sakuraebi.com/
 しかし、板塀の前にちょろっと程度で収まる台数ではない。我々が目指した食処の『海の庭』は、ここで一番大きい施設ではあるが、17台のバイクがササッと停められるようなスペースはない。こんなバイク軍団が来ることにも、お店は慣れちゃいない。店のオバチャンたちは大慌てである。でも、大慌てで店の敷地内に駐車スペースを作ってくださった。そして必死に誘導。嬉しいなぁ、あったかいオバチャンたちだったなぁ多謝。こりゃ〜、また行かねばなるまい。


 じゃじゃ〜ん。これが『海の庭』(おもしろ宿場館・弥次喜多屋の2階)に多々あるメニューのうち、我が面々が注文した品々である。桜海老は、一般的に市場へ出まわっているものの多くは素干しか煮干しであるが、ここのは冷凍してある生の桜海老を使用している。だから、かき揚げの味は十名のパーキング食堂で食うものなどとはワケが違って、断然旨い。もちろん刺身もある。そうか、本物の桜海老ってこういう味だったのかと感激いたしやした。ちなみに、tsujiが頼んだのは右端の桜海老御膳なる定食であった、旨かったよ。


 皆の衆、食います。バリバリ食います。どんどん食います。食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います食います。じつは見かけ以上に量が多いのだが、残さずシッカリ食べました。どこかの誰かは二人前食ったってさ、オフロード系は食うねぇ。



 いっぱい食したので、そのままバイクに乗っては体によくない。重い胃袋が激しく上下動してしまう。ってんで、宿場街の散策である。まあ、よくある歴史的な街を観光地化した状態なのだが、洗練されすぎていないところが和めてよい。日常的にすぐ脇を通っていながら、東名高速で素通りばかりでこれが初観光のtsujiとしては興味津々である。そしてキチンと見ていけば、あちこちに江戸時代からの名残があったりする。風情であるなぁ。由比正雪の生家や、その内部にある藍染め用の藍を入れる壺など、なかなかイイカンジである。


 風情……というようなものには面々、それほど浸っていなかった。食い気のほうが強いのだよ、さっきタラフク食ったばかりなのに。ここで生(基本的に冷凍)の桜海老を買えるのは『ゆい桜えび館』=[0543-75-2443]だけであり、散策はしつつも一同はそこへ向かって買い込む。そしてその帰り道がてら、旧東海道に面した小さな店の前で桜海老の唐揚げの実演をするオバチャンに引っかかる。どうじゃこれ、すべて当方の面々である。そして、見本のつまみ食い。こういうのが旨いんだよな。そして何人かは買っていったが、このオバチャンも面白かった、暖かかった。いやぁ〜、楽しかった。


●絶景の薩捶峠、そして……


 それなりに観光地化した由比の宿をあとに、我々は薩捶峠へと向かった。「さったとうげ」と読むのだが、本当は「捶」はウソである。土偏に垂と書くのだが、JISコードにない文字なのでweb上では表示できない。
 由比の宿から、距離的にはすぐである。すぐではあるが、そこで通過した旧東海道の細い道の雰囲気は、なかなか素晴らしかった。いや、写真に撮ればただの田舎の脇道にしかならないだろう。でもバイクで走り抜けていくと、道の両脇のところどころにある建物とかが昔の東海道の臭いを残しているのを体で感じられ、なかなかの気分なのである。そして、ミカン畑の農道のような狭く急峻な道を登っていって到着した峠は、なかなかの絶景であった。眼下に広がる駿河湾、その縁を走るR1号と東名高速、さらには見事な富士山。ここからの景色は、安藤広重の東海道五十三次にある「由比の宿」の視点なのだという。
 見事であるが、なになに、この絶景と富士山をハッキリ写しつつ集合写真を撮れだと! 相模線よ、そりゃー無茶だよ富士山と皆の衆の両方には露出が合わない。なに、それがtsujiの仕事だろって! 仕事じゃねーよ遊びだ、遊に来たの。おいらはプロのカメラマンじゃないんだしさぁ、そんな難しいこと言われたって困っちゃうぜ。

 ってーな言い訳に応じるような相模線ではない。そんじゃまあ仕方ねぇから、あーやってこーやって、そんでもってこーして。こんなモンでいかがでしょう。いいカメラがあって、時間も1時間くらいくれたらもっといい写真が撮れるはずだけれど、とりあえずこれで勘弁してちょっ。とブツブツ言いつつ撮影したのがこの写真である。


 この峠でとりあえず解散。だったのだがぁ、まだ日は高い。もっと走りたいヤツはいるかと聞けば、多数が挙手であった。そこで13名ほどの集団は清水港の先の三保の松原へイソイソと出向いたのであった。もう日暮れ時となってはいたが、ここでも素晴らしい富士山が我々を迎えてくれた。
 やがて日も沈み、さすがにお開き。しかし一部の面々は、さらに沼津港へとバイクを走らせ、SALIDAでは頻繁に登場する鰯専門店の『磯はる』にて、もー食えねぇ〜、というところまで食ったとか。そこにはtsujiもいたという噂もある。懲りない面々である。


●参加者のご紹介

 今回のツーリングパーティーは、ベースが相模線の企画であるがゆえ、SALIDA主導のときとはまた違った方々がたくさんおられた。それがtsujiには嬉しかった。新しい出会いを作るのが、SALIDAのイベントの大きな目的である。これを機会に、ほかのSALIDA企画にも皆さん、どんどん遊びにきておくんなまし。そんな方々を以下にご紹介します。
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 相模線一派の面々である。左より安藤さん、北村さん、植原さん、榊原さん。どなたもtsujiは初対面でありました。安藤さんはなかなか手強そうで、その走りのしたたかなこと。今度はそのGSでぜひオフロード企画にも、と誘ったら「そのときはXR650で行きます」だと。さらに手強い人である。いやぁ? ほかの方々も乗っているバイクを考えると……今回は猫かぶってただけだったりするんじゃなかろうかなぁ。植原さんの食いっぷりとかもすごかったしなぁ。


 左から、これも相模線一派の宮崎さん、高島さん、石原さん。宮崎さんは、ロケハンにも来てくれましたね。高島さんは、昨年の千葉ツーリングにも参加していて、SALIDA企画はこれが2度めの、なかなかヤンチャな人であります。石原さんは、勉強会には参加経験があるものの、お遊び企画のレポート登場はこれがお初である。今後ともヨロシク。
 一番右は"うえっち"で、じつは昨年、『爆走パーティー2004/志賀』と『反省会2004』に参加してくれているのだが、tsujiがさぼっていてレポートをアップしていないのでレポートでは今のところお初となります。本当は、一度だけSALIDAのトップカバーフォトを飾っている(赤ムルチ)んだけどね、覚えてる人は少ないだろう。今回彼はグランドマジェスティでの参加だが、スズキのDR-Z400SMも最近購入したらしい。しかしだなDRZの前に、12月の反省会のときにはスズキのVストローム1000だったし、その前の爆走のときはドゥカティのムルチストラーダだった。さて、今度はどんなバイクに乗って現れるのか、怪しいヤツである。

 その他の常連組については、今回は省略であるゴメンな。でも、このふたりは紹介しないわけにはいかない。左が企画主の相模線で、ルート設定から参加者募集まですべてやってくれました多謝に多謝であります。彼は今回、2005年度用の戦闘機として新たに3万円で購入のホンダVTR(250)で参加し、すばしっこく嬉々として走りまわっていた。単独バストアップのポートレートを撮ろうとすると、いつもカメラ目線ができない照れ屋という意外な一面がある、その風貌からは信じられないかもしれんがね。
 そして右が、このあたりは地元で非常に詳しいパンクである。いつも何か事件をやらかすのだが、今回は何事もなかったのであった不思議であるよ。SALIDAイベントのお楽しみ事項なのだがなぁ。そんあこたぁーおいといてだ、彼は当日の誘導役もさることながら、事前の情報提供を事細かに行い、さらには実施3日前の夜中に自宅からクルマで道の凍結状況を偵察に行ってくださったのである、素晴らしい! 見事! 御立派!!! パンクにも多謝に多謝であります。ご両人、またいろいろな企画、たのむよっ。


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■tsuji@SALIDA てなわけで皆の衆、またいつかどこかで。