☆12月18〜19日 反省会2004



 新たな年の訪れを目前に、己が過ごした1年間の所業を振り返って心より反省しようではないか。鉄馬にまたがり、寒風を切り裂いて集い、互いに反省を吐露し指摘し合う切磋琢磨によって未来への崇高な志が育まれ……と、自分でも何を書いているんだか分からんようになってしもうたがぁ、そのような難しげなこと考えるヤツがSALIDAのお遊び企画に来るわけがない。要は走り納めである、忘年会である、馬鹿騒ぎツーリングパーティーなのであぁぁぁ〜る。
 基本は一泊二日のバイクツーリングであるが、固いことはナシにしませう。初日だけや2日めだけの参加でもよいし、何ならクルマを使って宿へ直行の直帰でもよろしい。と、このあたりはSALIDAが長年の活動によって築き上げた自慢のフレキシブル運営システム(ってほどのものかよ?)を全力活用である。楽しけりゃぁ、いいじゃんね。何しろ主題はあくまで夜の宴会なんだからさ。
 ということではあるが、お遊びの伊豆エリア企画となると今まで、どうも軟弱なお気楽パターンになりがちだったなぁ。よし、今回は走り納めに相応しく伊豆半島をキッチリ爆走してやろう、と拙僧は考えた。しかし、ただ距離を稼ぐのでは面白くない。そうだ、伊豆の道には多くの峠がある。1日にいくつの峠を越えることができるだろうか。否、これも数だけでは風情がない知的でない。日本らしい道、日本らしい峠、千変万化の道を駆けまわるというのはどうだっ!
 こうして決まった(勝手に決めた)のが【日本の峠】という隠れコンセプトであった。
 参加者を募ってみれば18名もの応募。まあ泣く泣くキャンセルする事態になった者が4名も出てしまったが、また来年があるさ泣くな。実際に参加した面々は、初日は好天のもと選りすぐりの『日本の峠』を爆走しまくりゴキゲン。夜は馬鹿騒ぎでゴキゲン。翌日はやはり好天のもとお気楽徘徊でゴキゲン。そして連日の飽食にゴキゲン。実に楽しいパーティーとなったのであった。
 え? 反省したヤツはいたかって? いるわけないじゃんっ!


●まずは中伊豆から南伊豆へ


 初日の集合は、伊豆スカイラインの中ほどにあるスカイポート亀石に09:00であった。近くは静岡の御殿場や清水、磐田。もちろん東京や神奈川、埼玉、千葉。さらには栃木や愛知からも。それぞれの縄張りから寒風をつき集まってくる面々である。拙僧の場合、ケチって国道1号線で箱根峠を越えたのだが、峠近くは路面が凍結しておったな。時節柄、早朝の日陰コーナーはそのようなものであろうと予想はしていたがね。
 そうそう、この集合場所までにtsujiの場合はすでにいくつかの峠を越えていた。箱根峠、湯河原峠、十国峠、熱海峠、韮山峠、山伏峠、そして亀石峠である。それぞれ、けっこう知名度の高い峠ではあるが、とっておきはこれからである。
 まずは一同、朝っぱら爽快ガラすきの伊豆スカイラインを冷川I.C.に向けて快走。関東では超メジャーなワインディングで、中高速コーナーが続くバイク天国ではあるが、最近は路面にザラザラ凸凹ダンダラ模様が描かれたり、センターラインにポールが居並ぶ、そのような場所も増えてきた。走りの心地よさや風情を乱すものだが、原因は多発するバイク事故。皆の衆はそのような障害物設置の一端を担うことのないよう、気合いを入れて攻めておくんなましぃ〜。


 伊豆スカは、ほんのウオームアップに過ぎぬ。
 冷川I.C.で県道12号へ出る。そこから修善寺方面へ少し下ったところで、左折して県道59号へ。しばらくは、最近作られた広い道を走るが、すぐに県道の名も疑わしい道へと変わる。
 何十年も前から変わらぬ細い道、何十年も前から変わらぬ穏やかな風景。随所に広がる“たな田”が、その向こうに少し濃い緑で見える“ワサビ田”が、煌めく冬の日を浴びて眩しい。この場所この季節の、派手ではないが柔らかさと深みのある情景は、ニッポンならでは、と言えるもののひとつに挙げられよう。
 筏場(中伊豆の)である。
 ここは知る人ぞ知る“国士峠”へのアプローチ。中伊豆と伊豆湯ヶ島を結ぶ峠道への序章である。峠越えは狭く、暗く、眺望は望めず、路面には落ち葉が散乱し、かつ日陰部分の路面などは苔むしてさえいる。ハイグリップタイヤを履いたSS車で限界を極めるなど無理で、そういう意味では「悪い道」ということになるのであろう。でもtsujiはここがたまらなく好きである。
 長年にわたり日本人が生活のために通い続けてきた、拓き築き使い続けてきた。そうした歴史を感じる「素晴らしい道」のひとつである。
 いわゆる自然に属する空や土や山や川や海も風景だが、田や畑や港や杉林、用水路の小川、谷戸、里山、そして道も風景である。日本の自然と、そこに生きる人間の、双方によって創られた風景。そこを車輪が二つの乗り物にまたがり、風のように駆け抜けていく。これぞ公道スポーツというものであろう。国士峠超えは、そんなことを改めて実感させてくれる道だと思う。


 伊豆湯ヶ島からは国道414号にて一気に南下である。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪
Bm      F#m7
隠しきれない 移り香が
Bm        Em   Bm
いつしかあなたに 浸みついた
Em      Bm
誰かに盗られるくらいなら
F#m7          Bm
あなたを 殺していいですかぁ〜〜〜
♪♪♪♪♪♪♪♪♪
 っていう“石川さゆり”は大好きだ。
 できることなら未舗装の旧道と煉瓦トンネルによる“天城越え”をしようと考えていたが、猪突猛進一派がいてSALIDA集団が分割された(要は一部が道に迷った)事件があり、ごく普通の道で“天城峠”のトンネルを通って行くことになった。720度コーナー(天城ループ橋)などを楽しみつつ東伊豆の海岸線、国道135号に入り下田へ。
 観光名所としても知られる下田ではあるが、ここで拙僧のお気に入りが爪木崎である。南へと延びる伊豆半島から、さらに南へ突き出した須崎御用邸あたりのさらに先っぽとなる小さな半島だ。湯ヶ島あたりから季節らしくないほど暖かであるとは思い始めていたが、この南伊豆エリアに至って、本当に暖かい。そんな空気と小春日和の太陽に抱かれ、爪木崎ならではの相模湾から太平洋を望む絶景を臨み、一同しばし弛緩である。ほんとに昼寝しちゃったヤツもいたか?
 なお、右の集合写真で左端にいる男はDoburokuで、今回のツーリングパーティーにおいて唯一顔が写っている写真である。諸般の事情から顔出しを控えているのだが、やがて図々しく登場することになろう。


 その後は、昼飯場所を探してしばしウロウロ。ふざけた観光地食堂に一度は入ったが対応のイイカゲンさに拙僧がキレて退出する事件もあったな。でもそれは正解で、そのあと、下田の郊外にて気分と勘でテキトーに飛び込んだ飯屋では、旨い魚にありつき皆の衆は感激したのであった……と思う。
 腹も膨れたところで南下開始。だがぁ、ほんのしばし走ったところで国道をはずれて右折誘導である。面々は拙僧のアバウトな道案内解説を受けた(真剣にマジで聞いてたのはごく一部だけ)あとは、怪しい田舎道を猪突猛進だぁ。どこへ行くっ?

 怪しい田舎道とは、伊豆半島の南端付近において、東側と西側の海岸を結ぶ要所の“蛇石峠”へのアプローチだったのだ。突き進むとやがて現れるのが左写真の案内看板で、右へ進めば蛇石峠へと至る。
 とりあえずここまで全員が辿り着いたので記念写真など。アバウトな道案内を聞いて、それぞれがアバウトに進み、それなりのキーポイントではちゃんと集合である。ヨロシイ。この先は一本道じゃ、好きに走って向こう側の里に着いたと各自が判断するところで集合せよ。では行けっ!
 こうした行動が自然体でできる“嗅覚”がバイク乗りには必要だと思うね。地図やGPSとにらめっこでは、バイクは今ひとつ面白くない。勝手気ままたる自由の翼らしさが減衰する。林道系ならともかく普通の道でのGPSは、帰ってからのお楽しみがメインであろう。
 ましてや、始終キンギョのウンコのごとく隊列を組んで走っているようでは、なんだかなぁ〜とtsujiは思っている。それぞれが自由を愉しみ、同時にその愉しむ時間と空間を共有して遊ぶ。それがグループツーリングの求めるべき姿であろう。そいつをまとめる側としちゃ実際には簡単ではないんだけれど、SALIDAはそういうスタイルを目指しているのだよ。


 そして、ここが蛇石峠越えの道。国士峠越えと同じく、歴史の厚みを感じさせてくれるニッポンの道であり、ここも拙僧は大好きだ。路面が荒れているほうが好きだとか面白いとか、眺望なんかなくてもいいとか、そういうことではないんだけれどね。やたらと観光客を誘ってくるような、そういう様子が見えちゃう道よりも、日本の風土や人間の匂いがシットリと重なっているところのほうが好きだ、ってだけのことなんだけどさ。
 峠越えだから、当然ながら双方向の走りができる。だが拙僧としては、松崎側から走るより、こうして下田側から走るほうが好きだ。山深さのなかを風のごとく走り抜け、松崎側の人里に近付くと、ミカン畑の間にナマコ壁の人家が垣間見えてくる。観光用に新造された綺麗なナマコ壁ではなく、黄ばんで生活臭が染みついた本物のナマコ壁の家や倉である。建て替えなどでだいぶ減ってしまったが、そんなミカン畑の緑の隙間からナマコ壁の建物が見えるときに、ああ峠を越えてきたな、という実感が湧く。いい瞬間である。今回はその印象を表現する写真を撮りそこなってしまったなぁ。


●西伊豆エリアへ


 観光用に作られた風景など……などと言っても、せっかく松崎まで来たのだからちょっとは観光しませう。と、お気に入りの路地裏ルートで松崎の中心部へご案内。この橋だって、確かに観光用の化粧は施されてはいるが、嫌みがなくていいじゃんね。その上ではしゃぐ面々は、紛れもない観光客。撮ってる拙僧も観光客。あまり金は落とさないけど。
 この周辺も、じつは好きである。住民たちが自分たちの土地の歴史と文化に誇りを持っているような気配がいい。それも普通に国道を通って来るのではなく、蛇石峠みたいなエリアを抜けて辿り着くと、とくに気持ちよく情景に浸れる。
 御一行は、冬の日溜まりの松崎港でしばし休憩である。ガンガン走るときは走り、要所ではほどよく弛緩のメリハリが爆走ツーリングの肝だなやっぱ。



 この休憩時間を利用して一部のメンバーを紹介してみよう。上段左は、前回の『爆走・志賀』からSALIDA企画に訪れるようになったばかりの“うえっち”であるが、前回のピカピカのムルティストラーダは売り飛ばしたようで、今回はスズキDL1000(Vストローム)である。まだまだこの後、いろいろなバイクに乗ってきて皆を驚かすことになるのだが。
 上段右はBJOKE氏。従来はホンダVTR1000Fに乗っていて、それを手放したわけではないのだけれど、今回は新たに手に入れたアフリカツインでの御参戦。極上中古を手に入れたのは、SALIDAの面々にそそのかされたからだとか、そうではないとか……。
 下段左はMatuyasu殿。別に新顔でも新しいバイクでもないが、妙に写りたがっていたので掲載じゃ。BMWマニアという感じではなく、単なるバイク好きでしょうな。ひたひたとマイペースでバイクライフを送っている姿がいい。
 下段右はKURA君。もはやSALIDAの顔のひとりとなった人物で、得意技は大食い。新車に乗っている姿は拙走の記憶になく、最近は怪しい改造がてんこ盛りの古いホンダCBR600Fにまたがっておったが、ついに念願のヤマハTRX850を入手し颯爽と登場である。もちろん中古車だが、KURAとしてはかなりの上物を入手だ。tsujiにそそのかされたとか、そうではないとか……。


 などと、しばしウダウダやったのち、爆走の再スタートである。目指す戸田へは海岸線を素直に北上すれば辿り着くのだが、SALIDAはそんなに素直じゃない。国道136号線をほんの少しだけ北上したところで右折し、県道59号線へと入る。西天城高原の“仁科峠”へと向かう道である。
 この道が、またよい。一部は拡幅などされた場所もあるが、ほとんどは何十年も前から変わらぬ狭いブラインドコーナーの連続でセンターラインもない。その分、歴史を感じさせる風情がある。眺望はあまりよくないが、登ってゆく過程でときおり、下界の人里の景色が垣間見えたりするチラリズムがいいのだ。路面状況はそれなりだが、ここを対向車がいつ来ても対処できる体制を取りながらバリバリ快走する、そんな気持ちよさを多くの人々に知ってもらいたいんだなぁ。
 辿り着いた西天城高原にて、奇妙な記念写真を撮影。やや日が傾き始めているので画像全体が黄色っぽいが、あえて無修正とした。こういう雰囲気だったのだよ。それにしても空が蒼い。まさに蒼穹(そうきゅう)であるな。集合写真左端のDoburokuは日帰りスケジュールゆえ、ここらでお別れじゃ、まったね〜っ。


 仁科峠から先は、天皇陛下が植樹祭へ訪れるのを機に作られた、尾根づたいの滅茶苦茶に高速なワインディングをそれぞれの気分とペースで通過し“船原峠”へ。苔むした道もいいが、こういう快走爆走ルートもやっぱ痛快だぁね。そこからは、写真の無料解放された西伊豆スカイラインで駿河湾などの絶景を堪能しつつスポーツライディングである。愉快愉快。だいぶ日の傾きが増しておるね。
 そうこうして“戸田峠”に着いたところで、太陽が海へと沈む西伊豆名物の夕日を拝み、宿が待つ戸田港へと駆け下った。ここのダウンヒルは、非常にツイスティーで路面もまずまずで、面白さ抜群。アスファルトとタイヤの関係をうまく操るウデの見せ所じゃい、いやいや最高に愉快であるねぇ。


●本題である


 今回のメインイベントである宴会の場は、戸田港の外れにある。SALIDAが定宿としているPDフライ・リゾートハウスだ。そんなことを知ってか知らずか、最近はほかのバイク関係者も増えたようだぁね。
 ここの名物は、てんこ盛り夕食の海の幸である。出されるものはときによって違いもあるが、旨いのは当然として、まずたいていは全部を食いきれない量の多さ。豪華絢爛の宴会ムードを盛り上げてくれる。左端写真の刺身の大皿盛りでは、中央にある鯛のような魚がtsujiはお気に入り。名前は忘れちゃったが、深海魚である。そう、駿河湾は水深がすごく深くて、深海魚料理は戸田の名物である。観光案内の“高足蟹”ばかりに目を奪われてはいかんぞ。右端写真はマグロの兜焼きで、これはPDフライの自慢。目玉の周囲のジュルジュルが旨いのだよ。
 てなところで、宿集合のメンバーもそろったし、いっただっきまぁーす! と宴会の始まりじゃ。お膳の上には巨大金目鯛の煮付けも載っておるね。ただし、これが全部じゃないよ、この後すぐに、どんどん追加される料理がお膳の上に載り切らない状態になる。食うのが追いつかない。



 宴会風景の中から、まずは初日の爆走にはいなかった面々=宿直行組を紹介しようか。
 上段左写真で、一番手前にいるのはSALIDA常連のyoumin姉さん。早めに戸田界隈へ到着しフルーツパフェだかなんだかで至福の時を過ごしていたそうな、でも魚は別腹。その右の入道は、SALIDAには初登場ではあるが拙僧の古い友人のKanji殿。インストラクション企画の運営経験が豊富で、走りのデモンストレーターとしての腕前も年季が入っている。その右は、SALIDAにちょくちょく登場する“たいや屋”であり、彼も最近、念願のTRX850を入手し乗ってきた。得意技は大食いであろうか。バイクと得意技の組み合わせが誰かとまったく同じじゃんね。
 おっと、上の宴会始まり乾杯写真で左端にいるRockyさんも宿直行組。バイク初心者として本年春よりSALIDAに訪れ、急速に上達するも、愛車を変更した直後のこのころはスランプに悩みまくり。まあ、そんなときもあるさ。
 以上で宿直行組は終了であります。
 さて、上段右写真で赤チャンチャンコ着てる入道はADV@栃木氏。その名の通り、栃木の住人である。今回はBMWのR1150GSアドベンチャーに乗ってきたが、これは彼が言うにはゴージャスツアラーの位置付け。ほかにもオフロード突撃用の戦闘機があるし、サーキット激走用のドゥカティ916(996だっけ?)とか、いろいろ持っている過激な人物である。手前で魚に食らいつくのは“ぐーちゅ”で、R1にまたがる13000rpmバッキューン組(のちに“ばおーん2号”とも呼ばれる?)である。
 下段左写真で中央に写っているのは、さっき説明したMatuyasu入道。なんだか入道が多いなぁ……でもSALIDAはけっして宗教法人やそのスジの団体ではありませぬ、念のため。その右は青ロク、左は相模線の、SALIDA常連である。
 下段右写真の中央で妙にご満悦なのはブナ氏。愛知県は豊明市からの参戦である。このときは、まだSALIDA企画に通い初めて間もないのだが、やがて自主開催企画を作るような重要人物になっていくのであるよ。右隣で“うえっち”が、イッちゃいそうな顔してるね。左隣ではKURAが歓談しつつも箸は休めず食い続けておるわい。

 もう食えねぇ、となったところでこの宿の特別室へ席を移し、宴会続行である。夕食の場だけで終わるような面々であるはずがない。しばし飲んで喋ってが続いたあたりで、ジャンケン大会なども開催した。景品は豪華絢爛ではなく、tsujiが持ってきた業界珍品系とか、普段の取材で使った匂い付きお古の類であるが、まあこれもいいっしょ。3名が起立して着用しているのは、ホンダF1のスタッフシャツである。売ってはいないと思うなホンダさん多謝。ほかにヤマハのYZF-R1報道向けオーストラリア試乗会でのスタッフシャツというのもあったのだが、写真がない(拙僧すでに酔っていた)ので、ヤマハさん多謝と陳謝。ちなみに3人衆写真でKanjiが持っているのは、Matuyasuが持ち込んだ泡盛(だったと思う)で、アルコール度数60度(70度だった?)とかの強烈なヤツ。ラベルに『火気注意』とあった。すいませんねえ細かいこと覚えてなくて、コイツを飲んじゃったからなぁ。そうそう、右でKURAが手にしているのはハーレーのショルダーバッグであります、ハーレーダビッドソンジャパン様に多謝。
 このあとも、まだまだ続く。常連も、初めての輩も、もうかんけーないって状態。まあ、SALIDAの宴に来れば誰でもそうなる。飲む、喋る。酒瓶が空になるまで飲む、話の種がよく尽きないと感心するほど喋る。眠たくなったヤツは勝手に寝床へ移動するのであり、無理矢理飲ませるとかはSALIDA流儀に反するのだブナさんそろそろ寝たら?
 でも、おおかたの輩は元気に飲む、喋る。飲む飲む、喋る喋る、飲む飲む飲む飲む飲む喋る喋る喋る喋る喋る喋る喋る飲む飲む飲む飲む飲む。と、いつものようにSALIDAの夜は更けていくのであったよ。誰も反省はしていない様子である。


●自堕落悦楽時間が過ぎてゆく


 二日目も天気は上々であった。
 前夜の馬鹿騒ぎの影響がやや残る面々に、いきなりワインディング激走は厳しかろうと、朝一番に拙僧が御一行様を導いたところは戸田の隠れた名所、袴田の滝である。数段になっているその滝の下段のものがハカマ状に裾広がりなのでこの名が付いた、のだと思う多分おそらく。とくに大きな滝ではないが、風情がなかなかよい。その滝壺に向けて、観賞用のブリッジが突き出しているので深い自然の景観を容易に堪能できるのもよい。2003年の厳冬期ツーリングパーティーのレポートにも同様のアングルでの冬景色写真があるけど、今回は美しい紅葉に包まれてのカットである。まだ紅葉が残っていてよかったよかった。


 その後はいったん戸田の中心街へ戻り、海岸線を南下。そしてすぐに寄り道。旅館街を抜けて海岸線の崖の上に登りきるあたりの右手にある“フルーツランドギャラリー”をtsujiは目指したのである。
 ここは宿泊もできるが、最大の特徴は崖から駿河湾のほうへと突き出したダイニングである。木の風合いを活かした室内と、大きな素通しガラス、その向こうに広がる蒼い海と対岸の富士市、そして富士山や南アルプス。最高である。ちなみにここは、夜のディナータイムもいいよん。
 雰囲気的には左写真がイメージなのだが、やはり面々が何をやっているかもお伝えしなければとストロボ発光写真も添えましたぜ。朝っぱらではあるが、フルーツパフェだとかケーキセットだとかでお茶タイムである、いいねぇ〜っ。昼飯の魚料理は……そりゃ別腹でっせ!


 てな調子で、のどかな小春日和のなか、面々は西伊豆海岸を堪能してゆくのであった。ご機嫌なワインディングロードはいくらでもあるから、ときにはちょっとスポーツ。立ち止まっては、美しい海岸線や日本的な冬の山肌を眺め、駿河湾の向こうに浮かぶ富士山や南アルプスの雪景色を拝む。そして旨い魚を食う。のんべんだらりと至福の時間が過ぎてゆくのであった。
 右側の2カットは、いつもなら通り過ぎてしまう宇久須は黄金崎でのもの。観光地ではあるが、ここの雄大な景色はやはり一見の価値がある。中央写真で、海に浮かぶ小さな磯岩の上に釣り人が2名ほどいるのが分かるだろうか。時間に余裕があれば、この反対側の整備された海岸へ弁当持参で降りてみるのもよい(帰りに登るのが大変なのだけど)。
 駐車場で皆の衆がたむろしている。中心にあるADV@栃木氏の愛車、アドベンチャーの試乗会が始まってしまった。試乗といっても、実際に走らせる度胸のあるヤツはいなくて、その極悪な足着き性を交互に試していただけである。走っちゃえば楽ちんなバイクなんですがねぇ。


 と、宇久須あたりに訪れたなら、SALIDAとしては行かねばならないところがある。宇久須港から標高850mほどの西天城高原まで一気に駆け上がるコークスクリュー状態のワインディングをグリグリやって、登りつめる直前の“牧場の家”だ。ここのソフトクリームは、ワサビだとか黒米だとか特徴的な混ぜものなどまったくないが、純粋に牛乳の旨さを嫌みなく主張している絶品ものと拙僧は思っている。
 SALIDAといえばアイス、正確にはソフトクリームである。なぜだか知らぬ(とtsujiは責任回避しておく)が、いつの間にかそういうことになってきている。日本全国の道、ではなくてソフトに精通しているとの誉れも高い(?)youmin姉様の影響力が、まったくないわけはなかろう、とは思う。姉様、この日も颯爽と食う。手前で入道ADV@栃木氏は、これも修行と観念したのか食う。“ぐーちゅ”も相模線も食う。結局は全員が食っていたように記憶する。よく食う面々であるよ。
 というようなことで、楽しい美味しい西伊豆徘徊もここらで幕である。あとは帰るだけ。



 あとは帰るだけ。
 なのであるがぁ、諸氏はまだ欲求が満たされていない御様子。欲求とは、もちろん食欲である。あぁあ〜、しょ〜がね〜なぁ〜。まあ拙僧も諸欲煩悩を滅却しているとは言い難く、んじゃ〜行くかい沼津港?
 うん行く!
 行く行く行く行く行く!!!
 日も落ちたころ辿り着いたのは、沼津港の魚河岸にある鰯料理専門店“磯はる”である。その所在地や特徴については【ツーリング情報】のページで検索していただきたいが、いつも新鮮で抜群に旨い鰯料理をタップリ食わせてくれる店だ。そのタップリが、半端ではないタップリ。中クラス以上の定食を頼んだら、そりゃー食いきるのにはかなりの集中力と気合いが必要である普通は。普通はそうなのだが、SALIDAの面々は昼間あれだけ飽食ツーリングをしていたわりに、ここはまた別腹なのか、意外なほどへーきな顔して食い進むのであったよアッパレ!
 常連の諸氏には、すでにこの店の経験者も多かったが、お初という方々も当然いた。愛知から来襲のブナ氏もそのひとり。いたく感激してくれて、誘った側としてはそれだけでも嬉しかったのだが、なんと後日にご家族連れで再度襲撃をかけたそうな。以下はそのブナ氏の感想&報告メールである。

《12月25日付のメール》
今年は例年になく、バイクでよく走った。SALIDAイベントにも参加して色々発見があったなぁ。なんてことを考えながら反省会に参加。夜はみんなで今年の反省なんか話し合うのだろうか……と思ったら、そういうのはな〜んにもなく、ただ酒飲んで騒いで、楽しっ。
 伊豆っていうと中部地方からは結構遠く、あまり馴染みがない地域なので海のイメージが強かったのですが、今回いろんな峠を越えて意外に山深いんだなぁと感じ、もっと走ってみたくなりました。
 そして忘れられないのが沼津のいわしイワシ。これを食べるためにだけでも沼津に行く価値がありますね。じつは明日、家族で沼津のいわし屋さんに行こうと思っています
《12月29日付のメール》
いわし屋さんへ行ってきました。
 家族4人で行ったんですが、店員さんが小学生と幼稚園の子供を見て、量が少なめの組み合わせでの注文を薦めてくれました。でもそれに対抗するように、家族4人で定食3人前+単品の“味噌ぬた”+つみれ汁1人前+ご飯1人前という組み合わせでゴー。注文しすぎじゃないの? きっと残すわよっ、て顔を店員さんはしていましたが、出てきたものすべて、きれいにたいらげました。ウチの連れ合いはヤセの大食いで私よりも食べるぐらい。子供もバクバク食べてた。さすがに、その日の晩ごはんは少なめにしましたけれどね。
>小学生のお子さんは一人前を食べたのだろうか?
>幼稚園のお子さんも、つみれ汁と飯を一人前、食べたのだろうか?
 小学生のほうは刺身以外完食しました。幼稚園児のほうは、いわしのフライとご飯を全部食べました。まあ普段から結構食べるのですが、魚料理をあれだけ食べたのは初めてだと思います。すごく美味しかったみたいです。あの日は下の子の誕生日だったんで、いい思い出になりました。
>天ぷらもじつはお薦めなのですよ。
>それから基本の塩焼きもね。

 そうでしょうね〜。そんなこと聞いたら今度はそれを食べにまた行かなくちゃならんですね。でも、ほどほどにしないと破産しちゃいます。
 そうそう、伊豆の魚もいいですけど伊勢志摩のそれもいいですよぉ。別冊MCの耐久試乗で使われる「ひさだ」もナカナカですが、あのあたりは安い値段で旨い魚をたくさん食べられる宿が他にもあります。志賀爆走のとき相模線さんとも話したんですけど、紀伊半島方面でのイベント開催も来年あたりどうかなぁ〜と思うのですがねぇぇぇ……


***********************************************************

■tsuji@SALIDA てなわけで皆の衆、またいつかどこかで。